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私の祖父は1919年より瓦職人の仕事をしていました。
私が中学になった頃から仕事を一緒に手伝うようになりました。
産まれたときから、職人さんたちに囲まれて育っていたので、ごく自然な流れだったように思います。
荷物を運んだり、一緒に屋根に登っていろいろ教えてもらったり、たまにはこっぴどく叱られたり・・・
いろいろありましたが、祖父からは、仕事に対する誇りと面白さを教えてもらったように思います。
いつかは祖父のようになりたいなぁと、子供ながらに惹かれていきました。
住宅販売会社での不動産販売を経験後、私は父の経営する工務店に就職することになりました。
祖父は職人タイプの人間でしたが、父は経営者でした。
不動産、新築、そしてリフォームとさまざまな仕事を経験させてもらいました。
やはりそれぞれの仕事に難しさや面白さがあり、同じ住宅関連の仕事であっても考え方やノウハウがずいぶん違うんだなぁと実感しました。
中でも私がもっとも面白いと感じた仕事はリフォームでした。
リフォームの仕事は、お客様の現在の住まいを改修することで、新しいライフスタイルを実現するのが仕事です。現在のお住まいの構造を考えて、残すところと変えるところをプランニングしていきます。さらにお客様は引越しすることなく、住みながら工事を進めていかねばならないことも数多くあります。
お客様の要望を引き出すコミュニケーション能力、理想の住まいをつくりだすプランニング能力、円滑に工事を進めていく管理能力のすべてが求められます。
その難しさを感じる一方で、そのやりがいに私は引き込まれていったのです。
リフォームの仕事の面白さとやりがいに取り付かれていく一方で、困った問題が出てきました。
父の工務店では、リフォーム以外にも新築の仕事もあれば、下請けの仕事もしています。
同じ住宅関連の仕事ではあるのですが、仕事の進め方、原価率、収益構造、対象となるお客様、期待される要望など、それらは全く別なのです。
私はリフォームをもっと積極的にやっていきたい、でも会社の方針は違う…そんなジレンマを感じるようになっていったのです。
工務店のリフォーム事業部としてできることには限界がありました。
お客様により良いサービスを提供し、ご期待に応えていくためには独立するしかない!父とは何度も話し合いました。
援助なし、仕事や取引先などの紹介も一切なしという条件で、私は自己資金だけで自分のやりたいリフォームの仕事をするために独立したのです。(のちに新築もするようになるのですが・・・)
私は2001年、ついにリフォーム店として独立しました。
とはいうものの、お金がなかったので借りた事務所はバラックというか、馬小屋みたいなところでした。(東京にもそんな物件があったのです。笑)
お客様ゼロの状態からの創業ですので、まずはお客様さがしから始めなければなりません。
チラシを印刷するための印刷代も、新聞に同封してもらうためのオリコミ代もありませんでした。
手書きで原稿を書いて、輪転機を使ってチラシを作りました。(いわゆるガリ版印刷です)
そして、昼間は打ち合わせや施工管理の仕事がありましたので、夜中に1人で作業着姿で一軒一軒ポスティングをして回りました。
不審者に勘違いされて怒られたり、犬に吠えられたり、今となってはいい思い出ですが、当時は必死でお客様探しをしていました。
その結果、少しずつですがお仕事をいただけるようになっていったのです。
少しずつ仕事がいただけるようになってくる中で、とても記憶に残っている仕事があります。
Wさんのお宅の全面改築の仕事です。
Wさんは、某大手のリフォーム店さんとも相見積をされていらっしゃいました。
大手のパソコンで出力したきれいなプランに対し、当時の私が用意した提案書は、方眼紙に鉛筆で手書きした平面図とパース。さらに、創業して間もない私のような小規模のリフォーム店となれば、結果は見えているような気もします。
しかし、私の情熱を買っていただけました。
私の人柄を信じてご契約いただくことができたのです。
しかし、それからが正念場です。
それまでいろいろな仕事を経験してきたとはいえ、部下が一人もいない状況での打ち合わせ業務、プランニング業務、受発注を含めた施工管理業務はあまりに過酷を極めました。
同時にたくさんのお客様を担当していた為、必然的に段取りが悪くなり、スケジュールが狂ってしまったり、最悪の事態で住まいの電気がストップして真冬に暖房が使えなくなり、自宅のストーブをお客様のお宅に持っていったこともありました。
今では考えられないようなトラブルです。
そんな際、連日お伺いして、対処させていただいた記憶があります。
(大変ご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません)
さまざまなトラブルはありましたが、ついに工事が終わり引渡しの日がやってきました。
Wさんにとっても私にとっても、やっと終わった!という感じだったのですが、苦労が多かった分、 その感動も大きなものでした。
工事が終わったあとにWさまからいただいた手紙を読んで、 思わず涙してしまいました。
いろいろご迷惑をおかけしたけど、喜んでいただけて本当によかった!
これからも喜んでいただける住まいづくりをしていくぞ!そう心に誓いました。
ちなみに今でもWさまとはお付き合いいただき、「塩辛つくったから食べにおいで」とか「中国のお土産があるから…」とお声掛けいただいております。
そんな縁ができるのもリフォームの仕事の面白さかもしれません。
その後リブウェルは、2003年5月に個人事業から念願の法人組織へ改組。
2004年3月に板橋区前野町に事務所を移転しました。
そして、12月にはスタッフも増員し、ローコストリフォームをコンセプトとした事務所をオープンさせることができました。
さらに2005年11月には、デザインに特化したリフォームスタジオ『Reform Doux Studio』を東京都練馬区大泉学園町にオープンさせることができました。
私は“住まいづくりは、生き方づくり”をモットーにしています。
物理的なモノとしての家ではなく、家族みんなが生活する場としての住まいをご提供していきたいのです。
そのために必要なのは、どんどん出店して多店舗化していくことでも、単純に売上を伸ばしていくことでもありません。お客様の要望をお聞きして住まいづくりがご提案できるスタッフ、すなわち人づくりが私の仕事だと考えています。
お客様の住まいづくりを実現するリブウェルになれるよう、これからさらに努力してまいります。
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